オールホウ酸住宅

ホウ素系防腐防蟻剤が注目を集める中「オールホウ酸住宅」という考え方が注文されております。

阪神淡路大震災で倒壊した建物のほとんどにシロアリの食害や菌類による腐れがあったと言われています。従来の化学系薬剤による防腐防蟻処理では対応できないことが明らかになり、近年はアメリカカンザイシロアリの食害が深刻さを増していることが背景にあるようです。

化学系薬剤による防腐防蟻効果は3~5年で効果はなくなってしまいます。その期間が過ぎて、いくら再施工をしても、壁の中や基礎断熱の接地木部、小屋裏などには化学系薬剤は散布出来ず、シロアリや菌類に対して無防備な状態となってしまいます。壁を剥がしたり、基礎断熱材を剥がして再施工することは可能ですが、現実的ではありません。

東日本大震災以来、新築時に施工してしまえば、効果が長く持続して防腐防蟻性が衰えないホウ素系防腐防蟻剤が注目が集まりました。

それ以外に、温暖化の影響なのか、アメリカカンザイシロアリの被害が深刻さを増しております。

室内に俵の様な糞が落ちていて、初めて被害に気づく方が多いのですが、その時は既に食害が進行していますが、住宅に人が住んでいる状況で化学系薬剤を撒くわけにはいかず、防蟻業者もお手上げというのが実態です。

ホウ素系防腐防蟻剤を住宅の木部に一度塗布しておけば、その部分からイエシロアリ、ヤマトシロアリ、アメリカカンザイシロアリが侵入することはありません。それは、イエシロアリが群生する鹿児島県吹上砂丘の過酷な野外防蟻試験を6年、8年、12年も耐え続けたホウ素系防腐防蟻剤の検証結果があるから言えることです。

建築基準法では、基礎天端から1mの部分に防腐防蟻剤を塗布しておくことを求められていますが、これはイエシロアリやヤマトシロアリを対象にしたものであり、アメリカカンザイシロアリの防蟻としては通用しません。

オールホウ酸住宅の考え方は、家一軒丸々ホウ酸で覆ってしまおうと言うものです。家全体にホウ酸を散布していただくことで、アメリカカンザイシロアリも侵入して来れません。

地震に強く、どんなシロアリからも住宅を守り、室内の空気環境を汚さないというオールホウ酸住宅は、まさに究極の健康住宅と言えます。

当協会としても、オールホウ酸住宅の普及啓蒙に全力で励む所存です。