よくあるご質問

ホウ酸塩について

Q.ホウ酸塩は人工的に合成された化学物質ですか 

A.いいえ、ホウ酸はアメリカ・カルフォルニア州、トルコなどの鉱脈で採掘された天然の鉱石を精製して作られたもので、自然素材そのものです。

Q.ホウ酸はどんなところに使われているのですか

A.身近なところでは目薬の添加物とくに結膜炎時の目の洗浄、消毒に使用されています。人体には安全で、細菌には有効に作用する特性が生かされています。古くから使われているゴキブリのホウ酸団子は、ゴキブリの好む誘引物質とホウ酸を混ぜて団子状にした駆除剤です。

Q.ホウ酸は釘やボルトなどの鉄を錆びさせますか

A.いいえ、金属を腐食させることはありません。ホウ酸塩の「エン」は俗にいう「食塩」とは無関係です。酸塩基反応の「エン」なので、錆びさせることなく、釘や耐震金物にかかっても安心です。

Q.ホウ酸で室内空気が汚れるということはありますか

A.ホウ酸は安定した無機物なので分解されず、揮発・蒸発することがないため、室内の空気を汚すことはありません。

Q.ホウ酸の防腐防虫効果は何年くらいですか

A.ホウ酸は安定した無機物なので分解されず、揮発・蒸発することがないため、災害などで住宅浸水がなければ、効果は半永久的に持続します。

Q.ホウ酸が体内に入っても大丈夫ですか

A.人やペットなどの哺乳類は、腎臓の働きにより過剰に摂取したホウ酸を尿として体外に排出出来るため、安全です。安全性は、食塩と同じくらいと考えて下さい。

Q.アレルギー症状の方や化学物質過敏症の方でも大丈夫ですか

A.ホウ酸がアレルギー、化学物質過敏症と関係する事例報告は受けておりません。但し、個人差もありますので、施工前に臭いを嗅いだり、肌に触れてもらうなど確認した方が安心です。

Q.ホウ酸の薬剤に臭いはありますか

A.無臭です。

Q.シロアリがホウ酸を食べるとどうなりますか

A.腎臓を持たないシロアリがホウ酸を摂取すると、シロアリの体内で代謝を助ける原生微生物が死んでしまい、シロアリの代謝がストップするため死滅します。

Q.ホウ酸は木材腐朽菌にも効きますか

A.木材腐朽菌は、ホウ酸が浸透した部位では繁殖出来ません。ホウ酸に木材腐朽菌が触れるとホウ酸が細胞壁から吸収され、エネルギー代謝が停止し死滅します。

Q.合成殺虫剤との違いは何ですか

A.合成殺虫剤は揮発・分解するため(健康被害の観点からも)、効果は5年しか持続しません。5年毎に再施工をすれば効果は持続しますが、現実は壁の中の木材には壁を壊さない限り再施工は不可能です。

そのため、実質5年目以降は無処理、無防備な状態となってしまいシロアリの侵入を防ぐことは出来ません。

Q.国の認証を受けていますか

A.木材保存剤(防腐・防蟻)に国による認証制度はありません。

国やその他の機関の委託を受けた公益社団法人日本木材保存協会や公益社団法人日本しろあり対策協会が認定剤の選定を行っています。ホウ酸系の木材保存剤は、公益社団法人日本木材保存協会が認定しています。そのため、長期優良住宅劣化対策等級3、フラット35Sに利用出来ます。

Q.ホウ酸は水に弱く、施工中に雨水などにあたると流れてしまうのか心配ですが大丈夫ですか

A. JIS(日本工業規格)の雨対策に対する基準は、溶脱試験という大変過酷な試験によって行われています。そこでJIS(日本工業規格)は、風雨から遮断され、かつ、地面に直接接触しないという用途を限定することで溶脱試験を免除しました。そこでようやくホウ酸系の認定剤が初めて認められました。よって、水(雨等)には濡らさない、濡らした場合は再施工が義務づけられています。

協会が推奨するエコボロンは、木部への浸透性に優れているため、塗布して木部の表面に定着、乾燥してしまえば、少々の雨が降った程度ではホウ酸が雨水に流れてしまうことはありません。

しかし、現場では雨に濡らさないようマスカーテープ等で雨養生を施したり、素早く防水紙の施工に移るなど細心の注意を払っています。それでも塗布面が雨で濡れた場合は、その部位への再施工も行っていますのでご安心下さい。

Q.ホウ酸で処理した木材が結露や雨漏りなどにより、ホウ酸が脱け出すこと(溶脱)はありますか

A.洪水等の災害により床上浸水となり、大量の水の中に処理木材がさらされる状態が、何度も繰り返されない限り脱け出すことはありません。万が一、雨漏れや結露の発生などによる少量の水分によって、ホウ酸が脱け出すようなことはありません。

Q.薬剤に色は付いていますか

A.無色透明です。着色を希望される場合には、専用の染料も販売しています。

Q.結露防止になりますか

A.結露防止効果はありません。

Q.ホウ酸で処理した木材は難燃材ですか

A.ホウ酸の難燃性は裏付けられており、未処理剤より燃えにくくなることは事実です。しかし、どれだけ高濃度のホウ酸水溶液を木材に塗布したとしても、その木材が難燃材になることはありません。準不燃認定は、工場で生産管理された状態で薬剤処理されたものと限定されております。

Q.ヒラタキクイムシなどの木材害虫にも有効ですか

A.有効です。ヒラタキクイムシに限らず、木材の内部に生息し木材を食べる昆虫はホウ酸を摂取すれば必ず死滅します。但し、これらの昆虫にホウ酸をかけただけでは死滅しません。ホウ酸が昆虫の体内に入って初めて効果は現れます。

Q.バイオリンの名器として有名なストラディバリウスにも使われていたのですか

A.もともとストラディバリウス等のバイオリンを製作する原木の防虫対策で使用されたホウ酸が防腐剤としての効果もあいまって、中世の頃に作られたものですが腐朽することなく素晴らしい音色を出しています。

Q.シロアリを寄せ付けない効果(忌避性)はありますか

A.無機物のホウ酸は、揮発によりシロアリを寄せ付けないという忌避効果はありません。ホウ酸の効果は、シロアリがホウ酸処理した木部を食べることによって死滅したり、塗布した木部は食べられない、という防蟻効果を発揮します。但し、現象としてホウ酸で処理した木部を感知したシロアリは、危険を察知し、その木部へは寄り付かなくなるとともに、他の個体に対して警報フェロモンにより危険を知らせ、寄せ付けなくする行動が確認されています。

Q.公共工事等への使用実績はありますか

A.社寺仏閣等の文化財に採用されることが多くなっております。文化財は、基材を傷めないこと(文化財の価値保全)、安全であること(管理者や入場者の安全性)、保存効果が長続きすること(メンテナンス費用削減)などが求められますが、その条件をすべてクリア出来ると評価していただいております。

伝統文化財の東本願寺阿弥陀堂(京都市下京区)、国の重要文化財である熊本城(熊本市)、世界遺産・二条城の正門にあたる東大手門(京都市中京区)、世界遺産・三角西港和蘭館(宇城市)など多くの文化財に採用されています。

国土交通省の公共建築工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版でも「ホウ素系防腐防蟻剤」の公共工事での使用が認められています。

Q.ホウ酸を使った製品はいくつかありますが、何を基準に選べばいいですか

A.公益社団法人日本木材保存協会の認定剤か否かが、第一の基準だと思います。他にも、製品の品質安定性、野外試験の実績などを踏まえて選んでいただくことをお勧めします。

協会が推奨するエコボロンはISO認定工場で製造されており、製造工程では水質から管理することで、製品の品質、安定性を高めています。京都大学名誉教授、(一社)建築研究協会代表理事の今村祐嗣先生に室内試験、野外試験を依頼しており、鹿児島県吹上砂丘の国有林の中にあるイエシロアリの群生地で野外試験を10年以上継続しており、信頼性の高さは実証済みです。

Q.定期点検はなぜ必要なのですか

A.近年、大きな地震が多発しており、地盤の変動、木材の乾燥などによって基礎コンクリートや木部にひび割れが起こることがあります。そのひび割れの隙間からシロアリが侵入ケースが多く、床下の定期点検は住宅を長く維持するために必要です。

シロアリ関連

Q. 日本にいる代表的なシロアリの分布を教えて下さい。

ヤマトシロアリは北海道名寄市から沖縄まで日本全土。イエシロアリは関東北部(宇都宮で確認)から本州の太平洋海岸沿い、四国、九州、沖縄まで。ダイコクシロアリは奄美大島以南。外来種のアメリカカンザイシロアリは、1976年江東区で確認されて以来、全国29都府県にわたり局地的に拡大を続けています。

Q.日本にいるシロアリには、有効ですか

A.日本に生息しているシロアリで建物に被害を与えるのは、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、ダイコクシロアリ、アメリカカンザイシロアリの4種類ですが、全てに有効です。

Q.建物でシロアリの被害にあいやすい場所はどこですか

A.ヤマトシロアリは、日当たりが悪く湿気の多い、暖かいところに多く見られます。台所、洗面所、トイレ、風呂場などに多く、換気の悪い床下では、土台や床束などに被害が多く発生します。また、イエシロアリは、水を運んで湿らせながら加害するので、被害はやがて建物全体に及ぶこともあります。

Q.アメリカカンザイシロアリとはどんなシロアリですか

A.アメリカ外来種のシロアリで、カンザイは乾燥した木材=乾材をさします。生活には特別に水を必要とせず、建物の乾燥した木材中に坑道を穿って小集団で生活し、ピアノ・ステレオ・たんす・鏡台・机などの家具類も食害します。発見の手掛かりとなるのが、被害材の食害孔から乾いた砂粒上の糞を排出するのが特徴です。

Q.日本で繁殖しているアメリカカンザイシロアリの効果確認試験はしていますか

A.京都大学生存圏研究所にてアメリカカンザイシロアリの効果確認の試験を実施したところ、確実に全頭死滅させることが出来ました。アメリカで最も被害の深刻なカルフォルニア州ではホウ酸で予防しています。

Q.シロアリの羽アリ、黒アリの羽アリの見分け方を教えてください

A.シロアリと黒アリの違いは簡単に見分けられます。

黒アリの触角は「く」の字状ですが、シロアリの触角は真珠のネックレスのように数珠状をしています。

黒アリの翅(はね)は前翅が後翅より大きいのに対して、シロアリの翅は4枚ともほぼ同じ大きさ・同じ形をしています。

黒アリは腰の部分が細くくびれていますが、シロアリにくびれはなく寸胴です。

Q.羽アリが飛ぶ時期はいつごろですか

A.羽アリの群飛期はシロアリが人前に姿を現す唯一の時期なので、シロアリ発見の絶好のチャンスです。

ヤマトシロアリは、4~5月(ただし沖縄2月、東北・北海道6月頃)の昼間に群飛します。

イエシロアリは、6~7月の夜に群飛して電灯に集まります。

アメリカカンザイシロアリは、7~9月の昼間に数回ずつ何度も群飛します。

ダイコクシロアリは、5~8月の夜に少数ずつ群飛して電灯に集まります。

施工会とは

「餅は餅屋」ということわざがあります。何事においても、それぞれの専門家にまかせるのが一番良いということの例えです。

ホウ素系防腐防蟻剤が使われるのは、新築・既築の現場です。新築の現場の場合は、シロアリによる被害も出ていないので施工マニュアルに基づいて施工していただければ問題はありません。

しかし、既築の現場の場合は、シロアリによる食害の有無と場合によっては駆除も伴います。シロアリの種類の特定、漏れ水や腐朽菌、カビ発生の確認などが必要となり、専門的知識や現場での経験に基づいた対応が求められますが、ホウ素系防腐防蟻剤を取り扱う防蟻業者は決して多くありません。

そこで協会ではホウ素系防腐防蟻剤のさらなる普及を目指すには新築と併せて既築の現場でもきちんと対応出来る専門家集団を全国規模で組織化することが必要だと考え、施工会を立ち上げました。ホウ素系防腐防蟻剤の特性やシロアリの特徴、習性などを十分理解された防蟻の専門家(エコボロン認定スペシャリスト)が施工をさせていただきます。

エコボロンスーパー施工会概要

日本全国各県に会員を擁し、ホウ素系防腐防蟻剤「エコボロンスーパー」の普及啓蒙を図ります。

ホウ素系防腐防蟻剤研修を実施

公益社団法人日本しろあり対策協会の「しろあり防除施工士」や公益社団法人日本木材保存協会の「木材保存士」、公益財団法人文化財虫菌害研究所の文化財虫菌害防除主任者などの有資格者向けに特別研修を行い、研修修了者に「エコボロン認定スペシャリスト」の資格を与えます。

保証制度の詳細については協会にお尋ねください。

施工実績

一般住宅の施工実績は膨大であり、プライバシーの関係から寺社仏閣や公共的建築物の一部だけを掲載いたします。

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犬山寂光院(愛知県犬山市)

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熊本城(熊本県熊本市)

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別格本院總持院(和歌山県高野山)

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永昌寺(神奈川県横浜市)

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佐伎治神社(福井県大飯郡)

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石川酒造(東京都福生市)

お問合せ(防蟻業者様用)

当協会では、エコボロンスーパー施工会会員を募集しています。

募集要項ならびに認定スペシャリスト制度について知りたい方は下記のフォームからお問合せください。

※施工会への入会はシロアリ防除の専門業者であることが条件となりますので、個人の方からのお問合せはお断りしております。

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